市民団体やNPO等々、専門性を持つ様々な団体が設立されていく中、私たち(社)日立青年会議所は今後、この日立市においてどのような役割を担っていくべきなのでしょうか。
ひとつは地域のコーディネーターとしての役割だと考えます。地域の中で高い意識を持ち、素晴らしい活動をしている団体は沢山あるのだと思いますが、行政との繋がりを持たず、また団体同士が繋がりを持つことなく、個々に活動をしている様を目にすることがよくあります。そのような市民セクターに対して、JCの持つリソースを提供しながらネットワークを構築していく事により、今まで以上にそれぞれの活動が広がりを持っていくのでは、と感じることが非常に多いです。
もうひとつは当然の事ではありますが、やはりJC自身の行う運動展開なのだと考えます。この40年の歴史を持つ(社)日立青年会議所の今までの事業において、おそらく自分自身の為に事業を行ったメンバーはいないはずです。地域の中で我々JCが何をすべきかを考え、自分自身で行動し作り上げる事業がほとんどです。もちろん懇親例会等もありますが、決して自分自身の為に行われる事業は無かったはずです。このような崇高な理念のもと、脈々と受け継がれてきたJC運動に対して、今まで以上に自信と誇りを持って活動をしていきます。
しかし、多くののネットワークを持ち崇高な理念のもと活動をしながらも、まだまだ地域の人たちからの認知度が少ないと感じることが多いのは何故でしょうか。これはやはりネットワークを持ちながらもそれらを生かし、深い議論が出来るほどの知識がまだまだ備わっていないことと、JC自体のブランディングが確立されていないことに起因するのだと感じます。ドイツの哲学者イマヌエル・カントの言葉に「行為無き論理は空虚であり、論理無き行為は暴力である」というものが有ります。知識が無いと専門的な議論を深めて行くことは当然出来ませんし、ブランディングが出来ていないと、発信しても受け入れてもらう事も出来ません。当然地域の運動展開に繋げていく事は出来ません。2007年度は常にこの部分を意識しながら活動をしていきたいと考えます。
未来構想室全体の目標としましては、我々の住むこの日立市及び県北地域において、行政や他団体の持つビジョンをしっかりと念頭に置きながらも、既成概念にとらわれない青年らしい斬新な発想のもと、短期的(1年〜2年)、中期的(3年〜5年)なスパンに分けた明確な目標設定を行い、運動展開に繋げていきたいと考えます。また今まで以上に公益的な事業を行う意識を持つためにも、そして事業自体を今まで以上に素晴らしい物に作り上げていくためにも、補助金や助成金そして企業協賛等を、今まで以上に募る事の出来る様な活動を行っていきたいと考えます。個々の詳細な活動については以下に記させていただきます。
まちの魅力発信委員会としましては、上記を踏まえ、今まで以上に行政や他団体との連携を図りながら、この日立市において全国に対して発信可能な観光資源の選定をし、なおかつそれらのブラッシュアップをして発信をしていきます。また今までのようなJCが主体となって事業を行い、市民に参加を促すような形の市民参加型の事業から、市民の皆様に企画から携わって頂き、共に事業を作り上げていくことの出来るような市民参画型の事業を構築して行きます。
政策構想発信委員会としましては、まずは現在の日立市の現状や財政状況、行政の今後の計画を把握し、本当に必要なものなのか、必要であれば何故必要でいったい何処が行うべきなのかをしっかりと検証を行います。その上で我々が今後取り組むべき課題がいったい何なのか、そしてJCとしてどのような解決方法を見出して行くのかを明確にし、今後の(社)日立青年会議所の運動展開の軸となるようなビジョンの発信をし、最終的にはそれが地域のビジョンとなるような活動を行っていきます。
最後になりますが(社)日立青年会議所のメンバー全員の力を繋げて事業を行い、それを地域での運動展開へと拡げていけるような活動をしていきたいと思います。
1年間ご支援ご鞭撻の程、どうぞ宜しくお願い致します。
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