理事長所信
2009年度(社)日立青年会議所
第43代理事長 大部 諭
『はじめに』
あなたは、どのような社会が明るい豊かな社会だと思いますか。
そして、どのような人たちが活力あるまちを創っていくと思いますか。
私たちはどのような組織を創っていかなければならないのでしょうか。
私たちはどのような行動をしていかなければいけないのでしょうか。
『日立JC組織力強化』
これからの日立をいきいきと活気に満ち溢れたまちに再構築するにあたり、私たちJAYCEEが様々なビジョンを創造し、行動そして推進に移していくことが肝要です。そして、有効的に活動するには組織力の強化が必要不可欠となります。「しっかりとした組織を構築しなければ外には戦い(挑戦)に行けない」私はそう考えます。
組織の力とは一部のメンバーの力だけではなく、メンバー一人ひとりの力が結集された組織全体の力です。そのような中で個々の力を考えたとき、人にはそれぞれに与えられた役割や多様な個性があり、出せる力には限界があるかもしれません。しかしながら組織力が強化されれば、限りがあったはずのその力は無限大に高まり、大きな力となって発揮されやがては、社会を動かすことの出来うる力になってくることでしょう。
それでは組織力の強化とはどのようなものでしょうか。単に組織図の中に適材適所の人材を配置することだけでは組織力の強化には繋がりません。さらには、限られたメンバーだけが力を出し合っても組織力の強化にはならないのです。大切なことはメンバー一人ひとりが組織の一員として高い目標を持ち、連携し合いながら挑戦し続けることであり、私たちが魅力溢れる人となり、お互いを認め合い、力を出し合うことなのです。メンバーには自分自身で自己の限界を決めてしまうようなことはせずに、仲間と自分自身を信じて常に挑戦する気持ちで取り組んでいくことを切望します。この絶えず努力を惜しまない姿勢こそ、本来のJCの姿であるのです。メンバーの皆様には組織の中で思う存分、自己の限界を超えるような活動を展開していただき、一人ひとりが各々にテーマを持って常に挑戦し続ける日立JCを創ってまいりましょう。そのようにメンバー一人ひとりが意識を高めることにより、組織力によって行動し、様々なビジョンをかたちにしていくことの出来る日立JCが生まれるものと確信いたします。
『笑顔溢れる日立』
私が日立でJC活動や仕事をしてきた中で、改めて日立の良さや素晴らしさを感じました。そして、このまちを大切に、誇りに感じている同志の方々が本当に多くおられることに気づきました。私は、日立を愛する多くの方々とともに、夢や希望、未来を語り、活動を展開することによって、お互いに感動し合える笑顔で満ち溢れる日立を創り続けていきたいと思います。
子どもたちの笑顔、その子どもたちの指針になるべき大人たちの背中、いつの時代もこの当たり前の光景が私たちの愛する地域を支えてきました。そして、人の笑顔には未知なる力がみなぎっており、その場を明るく豊かにし、時には人を勇気づけ、またある時には人を助ける力も備えております。さらに、暖かい笑顔は人から人へと波及していくものです。純真無垢な子どもたちの笑い声が絶えることのない地域、そのような笑顔溢れる、愛する日立を私たちの手で創り続けていきましょう。
『魅力ある公益社団法人』
2009年は公益法人制度の改革の年であります。この制度は、我々の活動を縛るものではなく、存在意義そのものをより明確にするものだと考えます。今までの活動を顧みても、我々の組織は、公益社団法人として今後も積極的に活動していかねばなりません。しかし、今一度原点から組織としての存在意義や何のため、誰のためJC運動なのかという根本的な問題を議論し、その上で定款、運営規定、会計規定等を整備する事が必要だと考えます。その事により、日立JCの魅力を再発見出来る事に繋がると考えます。本年を名実ともに公益社団法人日立青年会議所としての一歩を踏み出す為の年であると位置付けて、魅力ある事業を展開し、積極的に活動してまいります。
『JAYCEEとして情熱と誇りを伝える』
青年会議所として重要な活動のひとつに会員拡大があります。青年会議所は、20歳から40歳までの品格ある青年の団体です。若さと情熱を備えつつ、より活発な運動を展開していくためには、メンバーの増強は必要不可欠であり最重要課題です。しかしながら、この10年間はメンバーが著しく減少しており、さらに、今後4年間で半数以上のメンバーが卒業を迎えます。
会員拡大活動で、新しい会員が多く入会し、組織の新陳代謝が活発になり、私たちのJC運動が益々活発になれば問題は無いでしょう。しかし、これ以上の会員の減少は、我々の活動自体に制限がかかってくるかもしれません。昨今の新入会員の減少には様々な要因があると考えます。未だ厳しい経済情勢の中、まちへの想いを持ちながら活動する余裕が出来ない青年が増えた事も原因のひとつでしょう。
しかし、最大の原因は我々自身が、地域の青年にJCの良さを伝え切れていない事にあるのではないでしょうか。ただ単に周りの青年に、ありきたりの言葉や、想いを伝えるだけでは彼らに響いていかないのが現状であると考えます。会員の減少を食い止め、さらに増加に転じるには、我々一人ひとりがJAYCEEとして、日頃から誠実な態度や規範となる行動を取る事が大切です。そして常に資質向上に意識を持って行動する中で、もっと市民にJCの良さを伝えていく必要があるのです。
我々は日頃から目的達成の為、様々な事業を通じて市民に我々の想いを伝える活動をしております。しかし、同世代の若者に我々の目的を伝える事が出来ず、賛同が得られなくては、これからもこの地域を変えていく事が出来るのでしょうか。今すぐにでも行動に移さなければ、明日の我々の組織の存在は無いという危機感を持って、メンバー一丸となって会員拡大という最重要課題に挑み
絆を深めていきましょう。
『40歳までに』
私たちは40歳までの団体です。40歳を過ぎればJCを卒業しなければなりません。「泣いても笑っても40歳まで」であるなら、限られた時間の中で思いっきり活動してみましょう。
皆さんの今までの人生の中で「出来ない」と決めつけて「やらなかったこと」の中に、どれだけ「出来ること」があったでしょうか。困難であるから逃げるのではなくて、困難であるからこそ挑んでいく姿勢が本来あるべき我々青年の姿であろうと考えます。そして、その努力を惜しまないことこそ、我々JAYCEEが率先して行動で示すことにより、愛する子どもたちに我々の背中を見せるということになるのではないでしょうか。
私達は今の時代の責任世代として、JAYCEEとして、その活動理念を理解し、目的達成に向けて行動を起こさなければならないのです。そうして情熱をもって挑戦し40歳を迎えた時、家族や会社、地域社会というよき理解者に囲まれ、さらに飛躍していくことが出来るのでしょう。
『日立JAYCEE』
一人ひとりが互いに思いやり、何事においても感謝の心を絶えず抱きながら、このまちに住むすべての人たちがこのまちの未来の為に力を惜しむことなく協調し、いきいきと活気に満ち溢れ、「生きとし、生けるもの全てが、共生することの出来るまち」・・・私はこのようなまちが明るい豊かな社会であると信じています。
そして、このように活気に満ち溢れたまちを創っていくのは、自らのまちに誇りと情熱を強くもった市民一人ひとりであろうと考えます。
歴史を振り返ると、次世代を切り拓いてきたのはいつの時代も青年であったように、私たちのまちを今以上に活力あるまちに導き、明るい豊かな社会を再構築していくのは我々青年の使命であります。その中でも、我々JAYCEEが誇りと情熱を強く胸に秘めながら、まちづくりの先駆者としての自覚を持つことが必要です。日立の未来のために、リーダーシップを発揮しながら率先して行動してまいりましょう。
『結びに』
何事も失敗を恐れていては未来を切り拓いていくことは出来ません。
思考から試行へ、人材から人財へ、失敗を恐れずに挑戦していきましょう。常に私達には一緒に
頑張る仲間がいるのです。さあ仲間を増やし、地域について熱く議論し行動に移しましょう。
そして情熱と誇りを持って言おう、我々は、このまちの「JAYCEEである」と。