2022年度 理事長所信
荒蒔 義嗣
【すべてのことに感謝】
青年会議所は、他者への感謝の心を惜しみなく伝える団体です。
メンバーの皆さんに伝えたいことがあります。それは、「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れないことです。
私たちが感謝の気持ちを忘れずに、信念を持って力を合わせ、多くの困難や試練さえも、更なる成長の糧となり、輝かしい未来を作り上げていくことができると確信しています。
同じ志を持った仲間と共に限られた時間の中で物事にしっかりと向き合い、真摯に取り組むことで、想像もできないほどの成長ができ、親愛なる仲間とは深い絆となり、生涯の財産となります。JAYCEEとして誇りをもち行動し続け、笑顔溢れる町を築いていきましょう。
【最重要MISSION 会員拡大】
青年会議所とは、同じ志をもった若き青年経済人が集い、日々町の成長を想い、地域により良い変化をもたらす運動を計画し、実行している団体です。若さという無限の可能性を持ち続けるために、会員の年齢を40歳までとすることで、青年会議所自体は歳を取らないという特徴があります。
常に新しい仲間との出会い、新陳代謝を繰り返しながら、時代を捉えた新しい視点と自由な発想で構築された運動により、この地域の発展に寄与し続けてきました。
会員の拡大は、団体の維持、組織の発展に欠かせないものであり、何より志を同じくする仲間の数が多ければ多いほど、市民へ運動を伝播する力が増し、地域を変える大きな原動力となります。私たちにとって、会員拡大こそが組織の根幹を支える最重要MISSIONなのです。
拡大運動で一番大切なことは、メンバー全員が日立青年会議所の会員としての活動に誇りをもち、胸を張って語ることができなければいけません。自分がなぜ、日立青年会議所に所属しているかを今一度見つめ直し、経験してきた中で、何を学び、どう変わったか、良いこともそうでないことも真摯に伝えながら、拡大運動を行っていきましょう。
また、新しく加入するメンバーが、積極的に入会したくなるような雰囲気づくりや組織運営も大切です。入会者が望んでいる機会とは何なのかを捉え、提供できるように、受け入れる側の環境を整えていきましょう。
【青年会議所は自己の能力を高める組織】
私は青年会議所に入って6年が過ぎました。入会前は自分中心の生活をしていましたが、今は地域のため、人のために何をすればいいのか、日々考えながら行動しています。自分がここまで考えるようになったのは、青年会議所という学び舎で、仲間と共に地域に向き合い、問題や課題を見つけだし、知識を磨き、解決に向けた事業の構築へ挑戦してきたからです。
青年会議所には様々なルールがあります。ルールの中でチャレンジをし、TRY&ERRORを繰り返しながら、JC運動を行っていくことが、大きな成長につながると確信しています。近年の日立青年会議所は、30歳後半から入会する方も多いため、経験年数が浅いメンバーが増えています。たとえ年数は少なくても、会議や委員会の運営方法、各役職の役割、青年会議所のしきたりをしっかりと守って活動することで、自己の成長につながります。それを好機と捉え、自ら求めていけば必ず自分自身にとってプラスとなり返ってきます。特に若いメンバーの皆様には、広い視野をもち、仲間と共に多くの経験を積んでもらい、かけがえのない時間を過ごしてほしいと考えます。
さらに、出向という優れた人材育成システムがあります。国際青年会議所、日本青年会議所本会、関東地区協議会、ブロック協議会、多くのフィールドが用意されています。出向では、他の青年会議所のメンバーとチームを組み、事業や組織運営に臨むことで、日立青年会議所だけでは得ることのできない経験を積むことができ、自分の視野を広げてくれます。私自身もこれまでに何度も出向を経験しましたが、自分の心を動かす多くの人に出会い、日立青年会議所では経験することのできない事業や組織運営に携わり、貴重な成長の機会を享受してきました。
地域のリーダーたる人材への成長は、組織や地域に元気を与え、より良い発展につながります。明るい豊かな社会に向けて自ら率先して個々の資質を高めていきましょう。
【住み続けたい町 No.1をめざす】
私たちの住み暮らす地域は、自然災害が少なくすごしやすく、四季折々の美しい自然を満喫できます。さらに、穏やかな気候、海、山、さくらなどの自然環境や時代を越えて育まれてきた文化、伝統、産業などの日立固有の魅力、ひたちらしさがたくさんあります。しかし、進学や就職などで、学校や企業が多い都市部を選択する若者世代が増え続け、人口の転出に歯止めがかかりません。少子高齢化も重なり、多くの地方都市が同様に抱えるこの人口減少問題を、地域に根ざして活動している私たちが、市民と共に考え、子供たちへ誇れる未来図を描いていかなければなりません。
私たちが率先してひたちらしさをさらに掘り起こし、磨き上げ、発信することで、市民がさらに日立を愛し、今以上に郷土愛に満ちた人々を増やしていきます。そして若者世代にひたちらしさを見て、聞いて、感じて、知ってもらい、日立を誇れるように希望溢れる日立の未来を創るべく運動を展開していきます。
【子供の発想は無限大】
我々や同じ世代は豊かで便利な生活に恵まれ、ものごとには決まった手順やマニュアルがあるのが当たり前、言われたことをやるのが良いとされる環境で育ってきました。また、自分の子供に対しても同じ環境以上のものを提供しがちになり、危険なことからはできるだけ遠ざけてあげたいという心理が働いてしまうのは、当然の摂理かもしれません。そのため、自由な発想で自然の環境を楽しむということを教えられているか?と問われると自信がない方も多いのではないでしょうか。
私は子供たちを教育する上で、自ら考え、チャレンジし、成功・失敗からの学び、様々な体験を通して、自分で物事を判断する力を身に着けることが重要だと考えます。
日立には、子供たちの感受性を育むのに適した海と山で囲まれた豊かな自然があります。子供たちが自由に自然と触れ合い、体験をしながら自立心を育める事業を行っていきます。そして、大人も子供たちと共に学び、何が健全な成長へとつながるのか、子供たちの無限の可能性を信じ、お互いの成長する機会を提供します。
【組織運営の質の向上】
青年会議所の事業は各委員会で内容を計画し、会議で議決され事業として行われます。青年会議所は会議を重ね、各委員会が考えた議案を会議に上程し、「討議」「協議」「審議」と議論する項目を分け事業をより良くしてきました。近年はハイブリッド会議を採用して、WEBシステムを導入し、メンバーが参加しやすい環境や急な変更も簡単に対応できるようになりましたが、急速に利便性が高まった今だからこそ、今まで築きあげられてきた組織運営においての規律、会議の手法を改めて見つめ直し、変えるべきものとそうでないものを精査する時なのです。未来を見据え、発想の転換を行いながらも伝統を重んじ発展していく、新たな組織運営に挑戦していきます。
また、法令遵守のためのコンプライアンスの重要性が強く求められています。会員一人ひとりが青年会議所の会員であることを再度自覚した上で、自分自身を律し、定款や諸規程に則った、透明性が高く規律正しい組織運営を行っていきましょう。
【結びに】
青年会議所は単年度制を採用しており、一年で任期が終了いたします。毎年与えられた役職について真剣に向き合い、考え、自分なりにその職務を理解した上で、精一杯邁進できていますか?
私は入会してから6年間様々な役職をさせていただきました。声をかけていただくという事は、私に対する期待があり、信頼を得たからです。また、頼まれた事は挑戦の機会を与えていただいたと、前向きに考えるようにしてきました。
皆さんも是非一年間を大事にし、職務を全うしてください。真剣に向き合えば、必ず自分の成長につながります。悔いのないように行動をし、チャレンジしていきましょう。
最後に私と共に歩んでくれる仲間たちに感謝を捧げます。
「ありがとう」